イケメン王子の花メイド




こ、

こっち!?


こっちってどっち!?


きっとあのベッドに座る棗様のお隣なんだろうけれど!!



な、なんで……?



体中が熱くなるのを感じる。

心臓も再び暴れ出し、私はその棗様のお隣を凝視した。


あ、あそこに行け……と。




「……早く」


「…………ま、参ります……」




ご主人の命令は絶対。


私は震える足でゆっくり棗様のもとへ歩み寄った。



どうして棗様はこのようなことを…?


なんて疑問を抱えたまま私は静かにベッドに腰を下ろした。