書斎を出ても尚私の腕を掴んだままズンズン歩く小塚森様。
……あれ、確か私がトイレまで案内するんじゃあ…。
「こ、小塚森様?」
「ん~?」
「あの……あっ、小塚森様ここですこの角を曲がればトイレにっ……て、あれっ?小塚森様っ?」
先程棗様が言っていた角を私は慌てて指を差すが、なんと小塚森様は全く止まる様子もなくそのままトイレへの角を通り過ぎてしまった。
私は頭の中をはてなマークでいっぱいにする。
「小塚森様っ?い、一体どちらへ?」
「んー、あ、ここ」
と、突然止まったかと思うと、小塚森様はほとんど使っていない小さな物置部屋の扉を開いてなんのためらいもなく中に入ってしまう。
驚く暇もなかった私はただただ意味不明な行動を取り続ける小塚森様を見上げるしかなかった。
扉をガチャンと閉めてやっとその掴まれていた腕は離される。
「こ、こんな所に一体何用で…?」
「ねー花ちゃん」
私の質問を全くスルーして、小塚森様はいつものような笑顔を向けてきた。
「花ちゃん俺のメイドにならない?」
…………え、
ええ!?
驚愕しまくりの私をニッコリと見つめる小塚森様は至って落ち着いている様子。
そんな私は全くもって落ち着いてなんかいられないわけであります。

