――「おかえりなさいませ棗様」
学校から帰宅した棗様を出迎えた私は、チラリと棗様のあとから歩いてくる二人に目を向けた。
馨様と……小塚森様だ。
小塚森様とはあのお茶会以来かも。
と、ふと私はお茶会の最中に小塚森様からすごく恥ずかしい積極的なコミュニケーションを取られていたことを思い出す。
もう…しないよね…さすがに。
そう心の中で言い聞かせ、私は馨様と小塚森様にも挨拶をした。
「やっほー花ちゃん久しぶり~」
ヘラヘラとした笑顔で私に軽く手を振る小塚森様。
…やっぱり小塚森様は棗様や馨様達とは雰囲気がかなり違う気がする。
なんていうか…庶民に近いというか…。
申し訳ないです、失礼ですよね。
「棗様、ケーキを作ったのですが…」
「お、なら書斎へお茶と一緒に運んで来てくれ」
「わ、分かりましたっ」
綺麗なその口元が優しく弧を描き、澄んだ瞳で私を見下ろす棗様。
ドキッと高鳴る胸を抑えつつ私は大きく頷いた。
…ほんとに棗様って綺麗過ぎる…。

