「…あの、茜さん」
「なぁに?」
私はケーキを冷蔵庫へしまった後、ずっと気になっていたことを茜さんに聞いてみることにした。
「…あ、有馬さんとは…どうです?」
「有馬くん?」
「はい…」
茜さんからはあの日有馬さんに、これから横山さんに告白をすることを報告したと聞いた。
それはきっと有馬さんにとっては相当ショックだったのでは…と思うわけです。
私も棗様が知らない女性に告白するなんて申されたらとてつもなく悲しくて辛くなりますもの。
「有馬くんかぁ……そういえば、あの日以来あんまり見かけないわねぇ…」
「……」
確実と言ってもいい、
きっと有馬さんは茜さんのこと避けてる。
いつも結構な頻度で会っていた茜さんと有馬さん。
しかも同じ屋敷で働いていて担当の場所も割と付近なのに会わない方がおかしいのです。
……避ける、ということは。
有馬さんは気まずくて、そしてショックで今は茜さんに会いたくないということなのでしょうか。
それとも、
もしかしてもう……有馬さんは茜さんのことを諦めてしまったのでしょうか…。
有馬さんにとって今回のはとどめの一撃と言っても過言ではないダメージだったはず。
それくらいあってもおかしくは…。

