すっかり、と言うにはまだ早いけど なんとかこのメイドの仕事にも慣れてきた。 そんな中、棗様の学校はテスト期間に入られた。 「はい棗様。ブランケットです」 「ああ、すまんな」 時計は既に午後11時を示していた。 私は勉強に励む棗様に何か出来ることはないかとずっと考えている。 「……」 ノートにペンを走らせる微かな音だけが部屋に響く。 ……もしかして、私がいたらお邪魔かな。