イケメン王子の花メイド









「――…花ちゃん、嫌だったろうに。あたしと話そうとしてくれてありがとう」




落ち着いた後、叔母さんは穏やかな顔を私に向けてくれた。




「う、ううん!話そうって提案して下さったのは棗様なの」




私が言うと、叔母さんは「あらそうなの」と言って棗様に視線を移した。




そう。


棗様が話せって言ってくれなかったら、私と叔母さんがこうやって話す事もなかった。


本当の気持ちも、知る事はできなかった。



棗様……本当にありがとうございます。



大好きです。





「……そうだ花ちゃん。今度一緒に加奈子と優さんのお墓参り行きましょう」


「……えっ?」


「どうかしら?」


「……っ、い、行きます!!」


「ふふ、ありがとう」




叔母さんが進んで私を……。

もう、なんて嬉しいのか…。



話し合えて……良かったぁ。


叔母さんと分かり合えて、本当に良かったぁ……!