イケメン王子の花メイド





「な、何がですか?」


「……なんかいつもと違うぞ、花」



心当たりがあるのか、私の心はギクリと固まった。


でも、何になのかは分からない。



……本当は分かっているのかもしれないけれど。




「そ、そうですか?私はいつも通りですよっ」


「…………何があった」


「……」




本当に。


このお方にはいつも敵いません。




「…夢を、見ました」


「夢?」


「はい。……私の叔母の夢です」




真剣な面持ちで私の話に耳を傾けて下さる棗様。


私はそれに密かに安心しつつ、続きを話した。