イケメン王子の花メイド





きっと社長に拾われた私のことをまた悪く言ってるに違いない。


さすがにもう気にはしてないけど、多分叔母さんと分かり合えることはないような気がする。


まあ、いいんだけどね。









——「おはようございます、棗様っ」


「……チッ…」




朝に弱い棗様は鬱陶しそうに寝返りを打つ。

しかし今日はいつもより早くに体を起こしてくれた。


ありがたいです。




「……」




棗様はベッドに座った状態のまま、ボーッと私を見つめてきた。


ドキッとして、私は首を傾げる。



ど、どうかなさいました?




「……おはよう」


「えっ、あ、おはようございますっ」


「……変だ」




……!?



突然そんなことをおっしゃった棗様の方が変だとは決して言えません。