連れて来られたのは棗様のお部屋。
棗様は私の腕を掴んだままベッドまで近づき、ドサッと腰を下ろした。
……うっ。
「なんで夕食の時いなかった」
「……すみません、ちょっと体調が、」
「花」
「…………なんとなく、棗様と顔を合わせ辛くて…」
棗様の圧力に耐えかねて本当のことを話すと、棗様から小さな溜息が聞こえた。
「…それは、綾小路のことか?」
「……」
コクリと頷くと、棗様は気まずそうに目を泳がせた。
やっぱり、棗様にとっても話したくないことなんだろうか。
そちらの恋愛のことなんか、私に話す理由もないわけだもんね…。

