「綾小路様みたいな方がいますし、私はこの感情を出さなかったらいいだけなんですよね」 「花ちゃん…」 「あんな、間近で二人の仲を見てしまったら……諦めもつきます」 嫌だ。 本当はすっごく嫌だ。 こんな卑しい身分な自分が棗様のような方に恋心を抱いているのも嫌だ。 なんでこんなに恋愛って人を醜くするんだろうか。 お母さんごめんなさい。 バラのような愛のある人になれてないや。 「花ちゃんのお馬鹿ぁ!」 突然ペシッと私の両頬を軽く押さえた茜さん。 私は目をパチクリさせた。