桜田くんの第一ボタン





桜が咲いて、君から貰った幸せを。


桜が舞って、君と話したときめきを。


桜が降って、君のボタンを欲しいと思ったその強さを。


桜が散って、君になにも伝えられなかった後悔を。




関係ないはずの出来事をきっかけに蘇ってきたその想いを道標にして。

身を翻し、駆け出す。



走って、走って。

桜がなくても、道にある春を辿って。






















──桜田くんのところへ行こう。