【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

あれから、石田くんとは一切話さず、今はもう、終業式。





やっと夏休みかー・・・




あの日からあたしは、石田くんに少し警戒心を持つようになった。




まあ、元からだけど。




あの事は、誰にも言っていない。石田くんも、悪気があったわけじゃないと思うし。




許したわけじゃないけど、そんなに引きずっちゃダメだ。




そもそも高1でキスごときで怒るなって感じだよね。




意味があったわけじゃなさそうだし…




うん。深く考えないようにしよう。




「では、解散ー!!」



ぼーっとしていたら、先生がそんなことを言っていた。



皆ぞろぞろと帰っていく中、あたしと、石田くんと、たくとが何故か教室に残った。




「あのさ…」




石田くんがあたしに向かって話しかけてきた。




あたしは、一歩後ろに下がり、



「どうしたの?」



と、下を向きながら言った。




「この前、のことだけど。




まず、謝る。ごめん」




あ、あの意地悪な石田くんが謝った…



あたしは、そっちにビックリしていた。