もう、僕はここにいたくないのに、 どこへ連れ出すつもりなのだろうか? 「あの、僕…。 帰っちゃだめですか?」 「なに言っているんですか? あなたが主役なのですよ? あなたがいないと意味がありません。 さあ、行きますよ!」 必死の勇気も無意味だった。 このまま僕は連れ去られ、いなくなれないだろうか? そう、真剣に思ってしまった。