僕は身を乗り出した。

「秀美の居場所が解ったんですね?」

「はい。

秀美さんは今悲恋湖にいます」

悲恋湖?

僕は首を傾げた。

どこかで聞いたような気がする。

勘違いだろうか?

冬子さんが言葉を継ぐ。

「月島麗子が身を投げた湖です」

僕は思わずアッと叫んだ。

そう、

そうだった。

どうりで聞き覚えが有るはずだ。