君色キャンバス




何度も血を吐きながら、何かを言おうとする祐輝。



祐輝の顔色は、真っ青だ。



「ゲホッケホ!ゲホッ!」



「流岡…!」



ガクガクと身体が震え始める__



「…大丈、夫だか…っ、ゲホッ!」



不意に震えがピタリと止まり、紗波は立ち上がり、祐輝から離れた。



扉に駆け寄り、開くと、ガッと廊下に響き渡る大きな音。



開けた瞬間、紗波が見たのは、この前 祐輝に返り討ちにされた、不良達だった。



「…えっ…?」



不良達が紗波を見るとニヤリと笑う。



「ふーん、祐輝の女か。祐輝も居るんだろ?出て来いクソ悪魔が!」



__苦しそうに聞こえていた咳が止まる。



紗波は後ずさりをし、祐輝の方を見ると__口から出る血を止め、祐輝がゆっくりと立ち上がっていた。



「ケホッ…なんですか、先輩」



かすれたような声だが、精一杯に強がっているようにも思える。



「ちゃんと純情に従ってるっすよ。黒染めもしましたし」



「なにが黒染めだ」



リーダー格の男子が出て、祐輝に吐き捨てる。



「お前の女ぁブン殴られたくなけりゃ、そっから出て来い」



祐輝が扉まで歩み寄ると、美術室から出て行った__



「…なんすか…」



「…死ね、悪魔」



金髪の男子やリーダー格の男が祐輝に近寄って__腹に拳を入れた。



「…っ!?」



祐輝が腹を押さえてうずくまる、金髪の男子が足を上げて蹴り上げた。



「…やめ、て…!」



紗波の声もかき消され、不良達は今までの鬱憤を晴らすかのように、祐輝を袋叩きにした__