君色キャンバス




「紗波はその時、すでに学年一位だった。光は…きっと、その差を埋める事はできないと思ったんだ。光は、紗波の弱点を見つけようとしてね…私に目をつけたみたい」



「河下に?そういや、久岡とお前、どういう関係なんだ?結構 仲良いよな」



祐輝が今更ながら、その疑問を口にした。



すると、はぁ、というため息が聞こえ、祐輝は小百合の方を見る。



「聞いてて、解らなかった?…幼馴染」



「…幼馴染か」



「うん…光は、私に近寄ってきた。好意的な第一印象だから、すぐに仲良くなれた。…それが、紗波を苦しめたのに…」



祐輝はまた一つ、他人の持つ心の闇に気づいた。



口には出さないまでも、じくじくと、闇が心の穴から漏れ出してくるのが、祐輝には感じられる。



「最初は、優しかった…一緒に遊びに行ったり。紗波の事も大切だったけど、光も大切だった。…あの日まではね」



物語がまた始まるように、小百合は大きく息を吸った。