やっぱり偶然なんかじゃない───
「はぁ、また来た。いい加減にしてほしいな」
隼人君が呟く。
「ど、どうしよう未桜達追いかけられるの…?」
未桜が、ガタガタと小刻みに肩を動かし涙目で言う。
「あ?んっなわけねーだろ。どーせ偶然だ。偶然…」
「本当にそうなのかな?」
亮介君が言い終わる前に、あたしは小さく呟いた。
「はぁ?偶然に決まってんじゃん!結美は考えすぎだよ!」
「そーだぞ、お前は考えすぎだ。あるわけ無いだろ?」
あたしの言葉に千沙と正汰が言い放つ。
「だって…考えられないじゃん!こんなにも本格的なんだから!」
あたしはつい怒鳴ってしまった。
未桜はビクッと方を揺らし、他の4人は少し驚いている。
それもそうだ、あたしはめったに怒鳴ったりしない。
そんなあたしが怒鳴っているからだ──。

