永久鬼ごっこ


あたし達が正汰の家に着いたのは5時55分。
あの時間まであと11分もある。
まぁ、あんなのは誰も信じてないけど。

『お邪魔しまーす!』
正汰以外のメンバーが正汰の家に上がる前に皆、大きな声で言った。
静かな隼人君や未桜や亮介君もいつもと違いふざけていた。
呆れた正汰は、無反応で玄関をあがった。

正汰の家は一人暮らしらしい。両親は海外で仕事をやっており、一人暮らしと言うより留守番的な感じ。
だからいつもこうやって正汰の家に上がっては騒いでいる。

「今日はリビングか、俺の部屋どっちで遊ぶんだ?」
「今日もリビングでゲームしよ?てか正汰の部屋に行ってもやることないし」
正汰があたし達に質問し、あたしは適当に即答する。

まぁ…正汰の部屋は綺麗だが、何もない。
その事をハッキリ言うと『うるせー』と笑う。
そのほ他メンバーは頷いたり、『いえてる』と笑いながらリビングへ向かう。


─そして時間はどんどんすぎ、時計は”6時6分“を指す─