永久鬼ごっこ




「ハァ、ハァ…これからどこに逃げるの?」


あたし達は息を切らしながら暗闇の中を走る。

あと5分で鬼ごっこの2日目が終わる──。

「このまま逃げ切れば!…あと少しだ!」
正汰は走りながらあたし達に向かって言う。


その時────。

「マッてよォオお!おネェちゃン達!遊ンでヨ!」
四つん這いで、頭に包丁が刺さったまま追いかけてくる。それもとても速いスピードで。

「お、追いかけて来てるじゃん!!どうすんの!?殺されるじゃない!」
千沙が涙を少し流しながら叫ぶ。

「しょうがねぇ!こうなったら3つに分かれた方がいいだろ!村岡と亮介は右に!鈴村と隼人はそのまままっすぐ!俺と結美は左に!」
後ろから全速力で追いかけてくる鬼を見ながらあたし達に説明する正汰。

「分かった。鈴村!行くぞ!」
「は、はい!」
そう言って隼人君は未桜の腕を掴みながらあたし達よりも先に前へと走っていった。

「俺らも、いくぞ!2人とも気を付けよ」
あたしの腕を掴みながら叫ぶ正汰。
「え!ちょっ!まって!」
手を引かれながら左の路地へと向かった。

「分かった。お前らも気をつけろよ。千沙!行くぞ!」
「うん。」
少しくらい顔をしている千沙の腕を掴み走り去る亮介。

みんなそれぞれの道へと分かれた。
多分、此処からは運試し。
鬼はこの3つのどこかに来るはずだ。

そして、分かれたことで誰か1人はこの世から存在が消されると分かっていながら、あたし達は危険な行動に出てしまった事を後々、後悔することになるなんて気づいてなんかいなかった────。