「結美!!」
─ドンッ─
正汰があたしの名前を叫び、鬼に向かって布団を投げ、鬼は後ろに倒れた。
そして正汰はあたしの腕をグイッと引っ張り立たせ、ドアに向かって走る。
「お兄ちャンも、遊ぼ?キャハ!」
四つん這いであたしと正汰を追いかける鬼。
正汰はあたしの腕をつかんだまま部屋を飛び出し、階段を何段も飛ばしながら降りる。
だが、鬼も口角を上げ、よだれを垂らしながら四つん這いで追いかけてくる。
「早くこい!」
亮介君があたし達に向かって叫ぶ。
そしてあたし達家から出て、追いかけてくる鬼に、包丁を投げつけた。
「ぎゃぁぁぁああ!」
投げた包丁は鬼の頭に突き刺さった。
そして、悲鳴を上げている時にドアの鍵を閉め、暗闇の路地へあたし達は逃げた。

