「え…なんで!?なんでなの!?」
千沙がメールを見るなり叫ぶ。
「家にいれば平気なんじゃないの!?こんなんじゃ………こんなんじゃどこにも逃げないじゃない!」
叫んだ後に泣き崩れてしまう千沙。
いつも明るそうにしている千沙でも、不安なんだ……。
改めてそう思った。
「大丈夫だ。俺が守ってやるから…」
そう言って亮介君は泣いている千沙を抱きしめた。
千沙は小さく首を縦に振った。
「取りあえず、今日はみんな同じ部屋で寝ない?女子だけだと不安だし……」
あたしは少し困りながら言う。
「別にいいぜ。もしものことがあったらダメだしな。」
そう言ってニッコリ笑い、あたしの頭の上に正汰の大きな手が乗った。
あたしはその大きな手のおかげで、少しだけ不安が減った気がした。
あたし達は、疲れがたまっていたためすぐにぐっすりと寝てしまった。
だが、それが命取りだった───。

