「大丈夫か?」
あたしが泣くこと数分。
やっと、正汰が口を開けた。
そしてコンビニ袋を持っていた正汰は、コンビニ袋を置いてあたしの方に向かって来て呟く。
あたしは小さく首を縦に振った。
あたしが首を振った後、あたしの腕を掴んで行きよいよく立たせた。
そして、あたしに正汰が地面に置いていたコンビニ袋を無理やり持たされた。
そして───
正汰は、あたしの前に屈んできた。
「──え?」
あたしは正汰の行動の意味が分からず、つい声を上げてしまった。
正汰は少し顔を赤くした。
「さっさと乗れよ!傷…以外と深いんだろ?歩けねぇなら、おんぶしてやるよ。…。遅くなるとアイツらが、五月蝿いしな。しかも鬼がどこにいるかもわかんねぇし。それに……」
正汰はさっきより顔を赤くしながら『……お前が心配だし』と、小さく呟いた。
正汰は言い終わると、真っ赤な顔を伏せた。
あたしは最初は驚いてた。
でも、やっぱり正汰は優しいな──。
そう思いながら、正汰の背中に乗った。

