─ガラガラガラッ─
クラスの子と話していたら、いきなり教室ドアが開く。
そして担任の先生が入ってきた。
「お前ら!HR始めるからさっさと座れ!」
少し怒鳴りながら教卓の前に立つ。
あたし達は慌てて座りだす。
「よーし!欠席0だな。」
─ガタッ─
先生が喋り終わるのと同時に、正汰が音を立てながら椅子から立つ。
「……先生。今、『欠席0』って言いましたよね?」
正汰は先生を睨みつけながらさっき先生が言った言葉を聞き返す。
そんな真剣な正汰に吃驚しながらも先生は静かに言い放った。
「あ、あぁ。確かに全員此処にいるじゃないか?」
みんなは目を大きく開け、先生を見た。
「何言ってんだよ!田沼一樹と篠竹真綾と窪田正平がいねぇじゃねぇか!それでもって全員揃ってるっていえるのかよ!」
正汰が先生に向かって怒鳴った。
だが、先生は正汰を変な目で見た。
そして、先生の口からは衝撃的な言葉が静まりかえった教室に響く。
「田沼一樹に篠竹真綾に窪田正平だぁ?そんな奴ここのクラスにはいないだろ?」
『そんな奴学校にいたか?』と、呟きながら先生は教室から出て行ってしまった。

