永久鬼ごっこ



─ガラガラガラッ─



あたし達が教室のドアを開けると、さっきまで騒がしかった教室がシーンッと静まり返る。

そして目線はあたし達に向けられていた。



だが、直ぐに騒がしくなった。

「結美ちゃん!結美ちゃん!鬼とか追ってこなかった?大丈夫だった?」
みんなあたしや正汰達にこんな質問ばかりを投げかけてきた。

「う、うん。追われてないよ?」
未桜はちょっと困った様子でみんなに答えた。
「本当に?」
「うん。でも、鬼ごっこが終わる10分ぐらい前に鬼っぽいのが窓叩いてたんだ。」

千沙は少し苦笑いしながら答える。

「そっか……。大丈夫だった!?」
「うん。時間になった瞬間に消えたから」

あたしも周りの子からの質問に戸惑いながら答える。

ちなみに、みんなはあたし達がよく泊まっているのを知っているから、泊まってても何も言われない。

まぁ、毎回毎回騒がれるのはめんどくさかった。
みんなが初めて知ったときはすっごくギャーギャー五月蝿かったからなぁ。
教えといて良かったと思ってる。