一睡もできずに、6人で学校に向かった。
「はぁ…昨日のは何だったんだろう…」
未桜が、ボソリと呟く。
「何だったんだろうな…。あれが鬼なんじゃないのか?0時になったらすぐに消えたし。」
隼人君は未桜に向かって言う。
「確かに鬼ごっこは0時になったら終わりだしな…。それより…」
正汰は隼人君の言葉に付け足して言った後、あたしのほうを見てきた。
「昨日…。一体何があったんだ?」
正汰が真剣な顔をしてあたしに問いかける。
あたしは少し肩をビクリと揺らした。
そして少したってから、みんなに向かって呟いた。
「……実はさっ、23時50分ぐらいに窓を叩く音がして、風かな?って思ったんだけど、風にしては強すぎるから男子が脅かそうかとしてるのかって思ったの。」
みんなは話し始めたあたに視線を留めた。
「それでね……無視してたんだけど、ずっと叩いてるからおかしいと思ってカーテンを開けて見たら……。あの子が…窓を叩いてたんだ…。」
あたしが話し終えた後周りはシーン静まり返っていた。

