永久鬼ごっこ


あたしは、両親に『正汰の家に泊まる』と伝え、電話を切った。

あたし達はよく、正汰の家で遊んでるから、
『そう…。まぁ、楽しんできなさいよ』
と、いつも電話で言われる。

初めて正汰の家に泊まるときは、親に『男子の家に泊まりに行くなんて!何かがあったらどうするの!』とさんざん怒られたけど、友達もたくさんいるから大丈夫と伝えると『ならいいわ…今回だけよ。』と許してくれた。

そこから、何度もこの繰り返しをしていたらもう、いつでも泊まりに行っていいと許可を得た。

「おまたせー」とあたしは、声をかけながらリビングに戻った。
皆はあたしを見て『早かったねー』などと声をかけてくる。
まぁ、今回は数秒で終わった。


あたしが、親に電話する事なんてめったになくって、するとしても泊まることか、ご飯はいらないってことだけだった。

電話をかけた瞬間『結美?今日泊まるんでしょ?楽しんできなさいよ』といわれ、あたしが応える前に電話を着られてしまった。

まぁ、話が早く終わって嬉しかったんだけどね。