・ ・ ・ 「……」 まだ6時だ。 待ち合わせは11時なんだから、まだ寝ていたっていいはずなのに。 目覚ましのアラームが鳴るよりも先に目が覚めてしまった私は、やっぱり緊張しているのかもしれない。 いつもなら、する気がなくてもしてしまう二度寝も、今日はできそうにない。 ベッドから降りて、支度を始める。 「あら、日曜日なのに早いわね」 驚くお母さんに、デートだなんて言えなくて、へらりと笑ってごまかした。