……ていうか、もしかしなくても待っててくれてる…? そう気付いて、文字を書く手を速める。 どうしよう、急がないと待たせちゃう…。 「ゆっくりでいいよ」 私の心を読んだように、本から目を離さずに言う南雲くん。 ……なんで分かったんだろう。 少しは安心したけど、それでも南雲くんを待たせてる事実は変わらない。 できる限り急いでシャーペンを動かした。