縛鎖−bakusa−

 


広い部屋…私の部屋の二倍くらい。


大きなベットと机の他に、テレビとソファーまで置いてある。



恐らく自分専用のノートパソコンにiパッド。

テレビ台の下にはゲーム機が数種類。

立派なCDコンポに積み上げられたディスクは100枚以上ある。



この人…絶対お金に不自由していない…

一目でそれが分かった。



バイトで稼いだお金は…全て自分の為に使っていると思う。


いや…高そうな物があちこちにあるから…

家にお金を入れる所か…逆に多額のお小遣いを貰っていそう……



と言うことは…



頭の中に鎖の音が響く。


『ゼンブウソ…ヤラレルヨ…』


そう囁いた湿っぽい声を思い出す。



先輩達のウソと自分の愚かさにやっと気付いた時には…

既に遅かった。



ベットの端に座らされ、隣にピッタリとくっつく潤一先輩に肩を抱かれていた。