何度諦めようと思っても、いつも宇佐見くんが支えてくれていた。 あまりに自然に寄り添ってくれたから、その大切さに気付けなかった。 でも…これからは、一人だ。 自分だけを信じて、上原くんだけを信じて、頑張らなくてはならない。 一人…。 心細さと寂しさに襲われる。 上原くん…早く迎えに来て… 私、いつまで頑張ればいいの… 足元を見れば、長く伸びる、たった一つの影。 もう泣きたくなかったのに… 自然と涙がこぼれて落ちた。