保健室のドアには、「具合の悪い人が寝ています。静かにしましょう」と言う札が下がっていた。 私は、それをチラリと見て、ドアを静かに開ける。 先生はいない。 話し声も聞こえない。 寝ているのかな…。 部屋を見渡すと、ベッドが三つ。 その一つ、カーテンで仕切られた場所に近づいていく。 ここかな…? 起こしてはいけないと、少し開いたカーテンの隙間から、そっと中を覗く。 人の気配。 微かに布の擦れる音。 …!! 私は息をのんで立ち尽くす。 亜紀と宇佐見くんが、キスをしていた。