上原くんは部屋に戻っていった。 私は、しばらく椅子に座ってぼんやりと外を眺めていた。 ほんとうに、上原くんと一緒にいられる時がくるんだろうか…。 一緒にいたい、でも、そうなったら由里子さんは…。 上原くんのそばで楽しそうに笑っていた由里子さんの顔が、頭に浮かんでは消えていく。 複雑な思いが、胸の中で渦巻いていた。