「そ、れは…どういうこと?」
「わかんねーよー!」
刹はベッドで叫びながらゴロゴロと寝転がる。
……うーん。
「……刹は私にどうして欲しいの?」
私はベッドの隣に座り込む。
刹と目線が近くなり、私は刹の顔を覗き込んだ。
そして刹は無表情のまま、こう話す。
「あのたらしに返信すんな」
「……そ、それは無理だよ…!
ってか、返信するの忘れてた!」
私は慌てて携帯を取り出し、先輩からのメッセージに返信をする。
そこで刹から盛大な溜息が聞こえて。
「比乃ってまじであり得ないな」
呆れ半分でそう言った刹は私から反対の方に体を向けてしまった。
「え、何がっ?」
「もういい。俺寝るから比乃も寝ろ」
そう背中越しに言った刹。
……いや…、
そこ、私のベッドなんですけど……。
「……もう」
仕方ない、刹の部屋で寝るか。
溜息を漏らして私は立ち上がる。
その時。
「…何?どこ行くんだよ」
ギュッと腕を掴まれ、またもや私は刹によって布団の中に連れ込まれてしまったのだ。

