学校に着いて、刹を職員室まで案内したあと私は1人で教室まで向かった。
「おはよー」
教室に入ると、みっちゃんが手を振って声を掛けてくれた。
「おはよっ」
「で、どうだった?弟くんは」
わくわくした表情を浮かべ、私の服をくいくいと引っ張ってくるみっちゃん。
私は昨日の出来事を思い出して、小さく溜息を吐いた。
「それがもう大変で…」
「…え?」
「あのねみっちゃん、刹には関わらない方が、」
「おらー席着けー」
と、そこでタイミング良く先生が教室へ入って来た。
その声を聞いてクラスメイトは次々と自分の席へ戻っていく。
私もみっちゃんに「またあとで」、と伝えて自分の席に着いた。
……そういえば。
刹って何組になったんだろ。

