佑真の筋肉質な腕が、あたしの顔の横に伸びる。 「………うっさい」 チビは余計だ。 キュンとする暇もない。 …まったく…。 準決勝なんだから、少しは緊張しろっていうの。 日焼けして真っ黒な腕に浮き上がる太い血管。 逞しくて男らしい腕に、ドキドキして思わず身を固めた。 千羽鶴をかけてくれる佑真の横顔をそっと覗く。 いつもと変わらず、冷静な顔。