あたしはその夜、綺麗に手を洗って、正座をして、佑真のユニフォームに背番号を縫いつけた。 怪我をしませんように。 打たれませんように。 楽しめますように。 一針一針に想いを込めて。 どうか、気負わないで。 あたしも、この1番の重みを一緒に背負うから……。 途中、なんども指に針をさしたことは、内緒だ。