「悪名高い不良高校だわ……」


由美先輩は困ったように眉をひそめた。


「え、ホントですか…?

……すみません、知らなくて」


だって名簿に載ってたんだもん…。


それならそうと、消しておいてくれればいいのに。


出来るなら、レベルに見合った高校を対戦相手に選ぶのがベスト、でもあたしは予定を埋めることに必死になっちゃってたんだ。


「でも野球部が不良とは限らないし……」


彩子先輩は、落ち込むあたしを気遣ってくれる。


「大丈夫かしらね…」


それでも、由美先輩の納得のいかなそうな表情が気になった。