グレーに染まる視界で、数センチ先だってよく見えない状況。
「…佑真は……野球を続けてよ……」
はあっ……はあっ……
感情が高まり過ぎたのか、うまく呼吸が出来ない……
だけど、言わなきゃ……
「佑真が野球を辞めるなんて……許さない!」
足元もふらつく。
「佑真は……投げ続けて……っ……」
もう支離滅裂…
「この夏は……二度と来ないの…」
はあっ……はあっ……
「高3の夏は……一度きりなんだよっ…」
佑真の顔がグラグラ揺れて見えるのは、視界不良のせい…?
「お願い…だかっ…」
――アッ…
「――瑠依っ…!!!」
完全に視界が暗くなり、あたしの意識はそこで途切れた。



