視線がぶつかる。 「……」 さっきまでの楽しげな笑みは一瞬にして消えた。 あたしが軽く頭を下げると"ちょっとごめん"とでも言ったのだろうか。 友達に向けてまたさっきの笑顔を取り戻し、まだ呼んでもいないのにあたしの方へ歩いてきた。 「あたしに用ですか?」 勘のいい彼女は、あたしに一瞥をくれると今日も強気な態度を見せた。 あたしが訪ねたのは、佑真の彼女だった。 「少しだけ時間くれる?」 そうお願いすると、先頭を切って歩き出した彼女はフロアの東端にある音楽室まで向かった。