「……っ…」 気まずい空気がこの場を包む。 どうすることも出来ないあたしは、ただ俯くだけ。 「ね、こんなとこにいないで早く帰ろう?」 察した彼女が素早く佑真の腕に手を絡めた。 「ああ」 その行為をすんなり受け入れた佑真は、くるりとあたしに背を向ける。 ―――と。 一歩足を踏み出した佑真が、ふと、足を止めた。 上履きがキュ…と音を立てる。 「もう……やりたくねえんだ。 ……頼むからほっといてくれ……」