「増田さん……無理してるよね」 「そんなことないよ、全然平気!」 あたしは笑って見せた。 「…そう?ならいいけど」 エビ君はまだ何か言いたそうな目をしたけど、軽く息を吐いてから視線をジャージに戻しファスナーをあげた。 無理は……しすぎてる。 正直言って、あれ以来男の人への拒否反応が出るのも本当だった。 トス上げだったり、筋トレの手伝いだったり。 部員と2人きりでする作業も少なくない。 西川先生じゃない、そう思っても、どこかで男の人に今までとは違い恐怖心を抱いてるのは否めなかった。