「……うん」 ここまで折れてくれたエビ君にはもう逆らえなかった。 秘密を共有させてしまう心苦しさもあったから。 「西川は俺が監視する。何かあったら絶対に言えよ」 「わかった。……じゃあ……しばらくは…あたしとエビ君だけの秘密にして……」 「………」 苦しそうに、エビ君は黙ったまま頷いた。 見上げた寒空に一筋の光が走る。 涙で滲んで見えた流れ星に、あたしは今、何を願っていいのかさえ分からなかった。