はじめて涙が零れた。 西川先生に乱暴されても出なかった涙が。 あたしが甲子園に行きたかったのは…… 佑真の夢だから―― 昔みたいにただ漠然と甲子園に行きたいと思っていたわけじゃない。 いつしか、佑真の夢があたしの夢に変わっていたことに気づいたんだ… 佑真が甲子園のマウンドに立つ姿だけを想像して…… 「あたしのせいで甲子園に行けなくなったら……あたし……死んでも死にきれないよ…ううっ…」 去年の夏、自分のせいで勝てなかったと悔やんだ佑真をあたしは一番近くで見てきた。