左手の先に引きずられたコート。
スカートの上に裾が出ている乱れたブラウス。
「あっ……」
尋常じゃない姿になっていることに、この時初めて気づいた。
咄嗟にコートで隠したけどもう遅い。
エビ君の顔がだんだん険しくなっていく。
「それ………」
指を差し出されかけたそのとき。
ギュィィィィーン!と、車が急発進して去っていく音が後方で聞こえた。
ビクッ!!
あたしの体が大きく反応した。
「あれ?あの車って……」
「………」
それは知っている車だと感じさせるエビ君の声に、それが西川先生の車だと確信して更に体が震えた。



