恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~


「はぁ……っ……はぁ…っ…」


顔に冷たい風が突き刺す中、はだけた胸元を鞄で隠すようにしてただ前だけを見て突き進んだ。


先に見えるのは大通り。


とにかく人のいる明るいところまで逃げなきゃ――


すると。


「……増田さん…?」


ビクッ…


闇の中、あたしを呼ぶ声に驚いて足が止まった。


西川先生が先回りしたのかと恐怖心に煽られる中、街灯に照らされて浮かび上がったのは。


「どうしたの?こんなところで」


「……っ…エビ君…」