恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~


ブラウスのボタンが全開になったのを、冷たい空気で感じ取った。


「やあぁぁぁぁっ!!!」


怖い。怖くてたまらなかった。


それでも、だてに小さい時から女を捨てて真っ黒になって野球をしてきたわけじゃない。


あたしがか弱い女だなんて思ったら大間違いなんだから!


恐怖の中でもありったけの力を入れてジタバタすると、そのうち「うっ…」という声とともに、西川先生が体を丸めた。


「てめえ……」


うめき声をあげながらあたしを睨んでる。


「えっ……」


体が離れて、何が起きたのかと一瞬呆然とするけど。


――バンッ!


次の瞬間思いっきりドアを開いて転がるように車外へ逃げ出した。