「失礼しまーす」
「増田か?まだ帰ってなかったのか」
職員室には居たのは野球部副顧問の西川先生だった。
普段はサッカー部の副顧問と兼任しているけど、大きい大会や遠征のときにはサポートしてくれる先生。
今回一緒に甲子園入りすることもあって、今は練習に参加して部員と一緒に汗を流している。
「部室に忘れ物しちゃったんで、鍵を取りに…」
「そうか。じゃあ帰りは車で送ってってやるよ、もう遅いから」
「え?ほんとですか?」
「昇降口で待ってるから急いで取ってこいよ」
ラッキー!
夜の校舎が怖かったことも忘れて、今度は急いで部室まで向かった。



