「おっと…」
そんなあたしをしっかり受け止める佑真。
ガッチリした体が、今にも暴れ出しそうな体を支えた。
「ほんとに、ほんとなんだね……」
落ち着いたら今度は涙があふれてきた。
「泣くな」
「だって、嬉しいんだもん」
胸の中に納まったあたしの頭をポンポンと叩くように撫でる。
……こんな日が本当に来るなんて。
夢を見るのは簡単だけど、現実は厳しくて。
あの頃みたいに、夢ばかり見ていられないことも知った。
だからこそ、現実になったことが逆に信じられなくて。
もう頭の中が真っ白で、天にも昇る気持ちだった。



