恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~


「なんか…うまく気持ち整理できなくて……悪かった…」



グローブの中のボールをジッと見つめる。



佑真が、あたしをここへ……

キャッチボールに誘った理由がようやく分かった。



「ううんっ、あたしの方こそ、なんかビックリしちゃって。…ごめんね」



一呼吸おいてからボールを返した。


あたし達は元々野球で繋がっている。


佑真はきっと、どうやって自分の言葉で説明しようかと考えてくれて、この方法にたどり着いたんだ。

……素直な気持ちで話せるはずだから。



―パンッ…


「同情なんて絶対にするなよ」


―パンッ…