恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~


「可愛い子…だったね」


それでもなんとなく佑真から切り出されるのが嫌で、あたしから口にしてしまうと。


「あ、やっぱ聞いてた?」


盗み聞きしてたことはバレてたのか、隠すことなくヤケに明るい声を出した。


「…っ、聞こえただけだもん!」


開き直られてなんだか面白くない。


だから。


「卒業式に彼女が出来たら、いい卒業記念になるね」


面白くないついでに、可愛げのないことまで。


「だな」


「……っ…」


自分で言った癖に言葉に詰まった。